2010年10月20日水曜日

自分の足あと


小さなころに「大人って凄いな」と思っていた
きっと自分もそんな大人になるのだと想像していた。
小2のときの小3は凄く偉大に見えた。
同い年の子と、たくさん競争して
誰かがしくじるのを笑った。
思春期になって他人にこう思われたい自分ができた。
他人によく思われたい虚栄心が芽生えた。
はりぼての自分
うそつきの自分
まわりの皆が社会に出るころ
私は自分探しを始めた。
「どこかに本当の自分がいるんじゃないか?」と探した。
本当の自分はもっと万能で世の中の役に立つヤツなんじゃないか?と思って
探した。
自分の人生は
もう少しマシなはずだと勘違いをしていた。

もっといえば
自分をいいものだと勘違いしていた。
自分には価値があると勘違いして
自分には意味があると勘違いして
生意気で反抗的な輩になって
人に好かれる為の努力を虚しくも、くり返した。

そうして
気付いたことは

私が生きて来た道のりが、過ごした日々が
本当の自分だったと云う事。

自分の足あとが自分だった。

この流れゆく日々に刻みつける自分の足あと
誰も知らない未来に踏み出す一歩