2010年10月30日土曜日

暗闇

あがいても
あがいても
そこから這い出れない闇

それでも
わたしは底のない闇で
あがくのです

這い上がるのです

2010年10月29日金曜日

きづき

近づかないと 気付かないこと

遠ざかって 気付くこと

あとになって 気付くこと

その時 その事に 気付いてないこと

2010年10月28日木曜日

心の扉

わたしの心の扉はスライド式だ

たてつけも悪く

開きにくいし、閉じにくい

17年前、まったく無遠慮に、その扉を開けた女がいた。

どういう訳か、扉はスーっと開いた。

その女は、わたしの心の一番あたたかい場所に居座った。

先日、17年の時をへて彼女が

わたしのたてつけの悪い扉から出ていった。

わたしは気力が失せて、扉を閉めるのも面倒臭くなった。

2010年10月25日月曜日

迷いの森

同じところを
グルグル グルグル
回っている

迷いの森から

抜け出したい

2010年10月23日土曜日

アモル

情愛の神アモルの矢に毒が混じってからは
男女の関係に異質的な、敵意のこもった、むしろ悪魔的な要素が混入してきた。
そのため男女の関係には陰鬱で不安な疑りが一貫して流れている。

勇者

美男子と美少女が
力で相手を捩じ伏せ
暴力ですべてを解決するストーリー

2010年10月21日木曜日

失恋

恋しい人からの好意を失って
どのくらいの日々が過ぎれば
そのショックが薄れるのだろうか?

かつての恋人のぬくもりを思い出し
笑顔が霞む

あなたを失った私
ひとりなのだと知らされる。

愛してる、さようなら
はおかしい
愛していないから
さようならなのだ

なにかをしながら
なにかはできない

行為はひとつ

さようなら

2010年10月20日水曜日

自分の足あと


小さなころに「大人って凄いな」と思っていた
きっと自分もそんな大人になるのだと想像していた。
小2のときの小3は凄く偉大に見えた。
同い年の子と、たくさん競争して
誰かがしくじるのを笑った。
思春期になって他人にこう思われたい自分ができた。
他人によく思われたい虚栄心が芽生えた。
はりぼての自分
うそつきの自分
まわりの皆が社会に出るころ
私は自分探しを始めた。
「どこかに本当の自分がいるんじゃないか?」と探した。
本当の自分はもっと万能で世の中の役に立つヤツなんじゃないか?と思って
探した。
自分の人生は
もう少しマシなはずだと勘違いをしていた。

もっといえば
自分をいいものだと勘違いしていた。
自分には価値があると勘違いして
自分には意味があると勘違いして
生意気で反抗的な輩になって
人に好かれる為の努力を虚しくも、くり返した。

そうして
気付いたことは

私が生きて来た道のりが、過ごした日々が
本当の自分だったと云う事。

自分の足あとが自分だった。

この流れゆく日々に刻みつける自分の足あと
誰も知らない未来に踏み出す一歩

2010年10月19日火曜日

恋の海

恋は海に似ている
まだ浅瀬のうちなら、引き返すことも容易い

楽しい恋は遠浅だ
どこまでも行ける気持ちになる。
調子にのって どんどん泳いで深みにはまると・・・。
溺れている。
溺れているときは死ぬ
って云うか
実は死にたい。
死ぬ事が最大の希望に思えてくる。

それでまあ
溺れて「ああ、もう自分は死ぬんだな」と思って
全身の力が抜けたら
浮かびあがって
「あれ?生きてた」 みたいな。

2010年10月10日日曜日

個性

カマキリはカマキリだ

カマキリとして一生をまっとうして
カマキリはカマキリとしてカマキリの実感に素直に生きている。

なにか別のものになれるって訳じゃない

おれも
そうだ
バカに生まれて来て
バカは死ぬまで治らない。
バカと、うまく付合っていこう。